中小企業診断士試験令和3年度試験を解く(経済7,8,9,10)

 

第7問 貨幣乗数に関する記述について、適切な組み合わせを問う

答bとd

  (解説)貨幣乗数 m=M/ MB(マネーストックの変化/マネタリーベースの変化)でマネーストックM=現金+預金(cは✖)   MB=M/mで M=1なら MB=1/m(aは✖)なお、マネタリーベースMB=中央銀行供給通貨=現金+中央銀行当座預金で、1単位増加すると何倍ものマネーストックが増大(信用創造)

          

第8問 金融政策(利子率変化)で貨幣供給量に関する記述の正誤を問う

答え エ:a正、bcd誤

 (解説) 貨幣供給量増加→物価上昇➡名目GDP上昇(実質GDP=名目GDP/物価指数   ) ; 貨幣供給量とマーシャルのk    ; 流動性のわなでは金融政策無効 クラウディングアウトは財政政策

 

第9問 生産物市場における輸出入の変化がGDPや貿易収支に与える影響    について問う

答え ウ

(解説)純輸出(輸出ー輸入)についての乗数が外国貿易乗数で、1増せばGNPが乗数分増える。 GDP=GNPー海外からの純所得(輸出入ではない)なので、準輸出マイナスでGDPもマイナス

 

問10問 完全資本移動の場合のマンデル=フラミング・モデルについて適切なものを問う

  答え bとc ➡ ウ

(解説) 「金融政策」→日銀の金利政策→輸出増でGDP増、 「財政政策」→政府が行う歳入歳出を通じた景気対策→国内利子率のみ変化→財政拡大で国内利子率が上昇、国内への資金流入を促進(円高)