中小企業診断士試験令和3年度試験を解く(財務・会計1,2,3)

 

 

問1 取引の仕訳で空欄に適切な語句を選ぶ

 答ウ

(解説)これは仕訳の問題ではあるが、営業費用(値引・割戻)か営業外費用(割引)かで覚えた方が良い。 ●掛売りは「現金払い」と異なり元来利息がついたから、その利息を割り引いてもらうという金融取引に該当する(手形割引と同様)

    ●「値引」はモノが悪かったので「安くしときます」との意

    ●「割戻」はたくさん売ってくれたので「売上の一部をお礼にバックします」との意

 

問2 本支店会計における支店間の処理と本店の仕訳について問う

答イ

(解説) 本店集中計算制度では、取引はすべて本店を経由とするので、A支店の仕訳 ●(借)本店 200,000 /(貸)当座預金200,000

本店 ●(借)現金200,000/(貸)A支店200,000              ●(借)B支店200,000/(貸)現金200,000  

本店仕訳は現金を相殺し (借)B支店**/(貸)A支店**となる。

 

問3 固定資産除却損はいくらかを問う

答ウ

(解説)固定資産の減価償却累計350,000円(1年目200,000+2年目150,000)、除却後の評価額が250,000円であるから、800,000円-(350,000-250,000)円=200,000円 

中小企業診断士試験令和3年度試験を解く(経済23)

 

第23問 自由貿易協定で果物の輸入が自由化し、国内価格が国際価格となった時の消費者余剰と生産者余剰に関する記述で最適なものを問う。

答エ

(解説)消費者余剰と生産者余剰は問19と同じ。 

  これを参考に考える。

  ♦果物の輸入自由化で消費者余剰は増え{⑶⑷と⑵}生産者は⑵の余剰部分を失い⑴のみが残る。⑵は消費者余剰に転化される。

  ♦結果、総余剰は⑶⑷だけ増える。

 

中小企業診断士試験令和3年度試験を解く(経済20,21,22)

 

問20 入場料とアトラクション料金を取る遊園地の需要曲線について適切な記述を問う。

答ウ a誤b正c正

(解説)●A点費用2400円 ●消費者余剰はB点は三角形700B200の面積、A点は三角形700A400の面積

 

問21 消費の競合性と排除性に関する記述で、適切な組み合わせを問う。

   答イ a正b正c誤

(解説)●共有資源は対価を払わない人を排除できないが、乱獲という競合がある●クラブ財は記載通り●公共財は(消費の)非競合性と非排除性の性質

 

問22 労働市場に関する図について、最も適切な記述を問う。

答イ  aとc

(解説)●「最低賃金が賃金価格帯の下限値」なので、aは正となるがdは影響なし✖ ●労働市場開放は労働供給 ●資本投入量増加→労働生産性アップ→賃金上昇

 

 

中小企業診断士試験令和3年度試験を解く(経済19,)

 

第19問 独占企業の利潤最大化を考えたときに、最も不適切な記述を問う。

答ウ 

(解説)明らかに消費者余剰は三角形:左図のとおり

●総余剰=消費者余剰+生産者余剰         ●社会的に望ましい生産量とは?          ●利得=余剰=収入ー費用 ➡微分で最大化 ➡(限界収入=限界費用)つまりQ1         

 

中小企業診断士試験令和3年度試験を解く(経済15,16,17,18,)

 

第15問 無差別曲線に関する記述について、適切な組み合わせを問う

  答ウ bとc

 (解説)通常の2財(例えば、おにぎりとサンド)の無差別曲線は、下図のとおり。一方が増加すれば他方は減少する。

 

第16問 限られた所得の人の無差別曲線と予算制約線の記述で正しい組み合わせを問う。

答 エ bとd

 (解説)X財軸が定点で不動、Y財のみが変化しているのでY財の価格上昇。また代替効果は同一無差別曲線上での変化。

左図参考に

 

 

 

問17問 所得の変化に伴う、上級財と下級財の購入変化について問う。

答ウ 

(解説)典型的な無差別曲線問題

 

 

問18問 生産に外部経済が伴う市場均衡の場面。政府が社会的最適化を図るため、生産者へ交付した補助金の大きさを四角形で図示したのはどれかを問う。

       答ィ 四角形CBEH 

 (解説)●社会的最適化による市場均衡は F→Eへ移る【E確定】●この時F→Hにもなる【H確定】●一方、S0曲線とS1曲線の間の面積が補助金の額を示すので、∫(s1-s0) Δq(0→Q0) であり、面積は四角形CBEHとなる。

 

 

中小企業診断士試験令和3年度試験を解く(経済11,12,13,14)

 

第11問 雇用失業の用語に関する記述について、適切なものを問う

答ア

  (解説)労働力人口とは、15歳以上で働く意思と能力を持つ人の総数                                                     有効求人倍率 = 有効求人数/有効求職者数

 

第12問 全要素生産性に関する記述の適切な組み合わせを問う

答ゥ 

 (解説) 全要素生産性 ➡ 経済成長率=資本+労働+α(全要素生産性)で、経済成長率が資本と労働の生産要素では測定できない部分のことで、 全要素生産性=生産量÷全要素投入量

 

 

第13問  供給曲線と需要曲線のシフト原因と均衡価格の変化について正しいものを問う

  答オ

(解説)供給曲線が(左シフト:供給量が変わらずに供給価格上昇)➡原材料費アップ、天候悪化・疫病 (右シフト)➡技術革新、信用アップ 需要曲線が(右シフト:需要量が変わらず需要価格上昇)➡所得増  (左シフト)➡人口構成(高齢化)

 

問14問 垂直な供給曲線、需要曲線で収入の変化に関して適切なものを問う

  答ウ ➡ a誤、b正、c正

(解説) a左図:需要曲線右シフト→供給曲線上で価格上昇(売手は数量×価格アップ) 売手収入=数量×価格から判断する。

 

 

第15問  無差別曲線について正しい記述を問う

 

第15問   無差別曲線について正しいものを問う

 

  答ウ bとc

(解説)

中小企業診断士試験令和3年度試験を解く(経済7,8,9,10)

 

第7問 貨幣乗数に関する記述について、適切な組み合わせを問う

答bとd

  (解説)貨幣乗数 m=M/ MB(マネーストックの変化/マネタリーベースの変化)でマネーストックM=現金+預金(cは✖)   MB=M/mで M=1なら MB=1/m(aは✖)なお、マネタリーベースMB=中央銀行供給通貨=現金+中央銀行当座預金で、1単位増加すると何倍ものマネーストックが増大(信用創造)

          

第8問 金融政策(利子率変化)で貨幣供給量に関する記述の正誤を問う

答え エ:a正、bcd誤

 (解説) 貨幣供給量増加→物価上昇➡名目GDP上昇(実質GDP=名目GDP/物価指数   ) ; 貨幣供給量とマーシャルのk    ; 流動性のわなでは金融政策無効 クラウディングアウトは財政政策

 

第9問 生産物市場における輸出入の変化がGDPや貿易収支に与える影響    について問う

答え ウ

(解説)純輸出(輸出ー輸入)についての乗数が外国貿易乗数で、1増せばGNPが乗数分増える。 GDP=GNPー海外からの純所得(輸出入ではない)なので、準輸出マイナスでGDPもマイナス

 

問10問 完全資本移動の場合のマンデル=フラミング・モデルについて適切なものを問う

  答え bとc ➡ ウ

(解説) 「金融政策」→日銀の金利政策→輸出増でGDP増、 「財政政策」→政府が行う歳入歳出を通じた景気対策→国内利子率のみ変化→財政拡大で国内利子率が上昇、国内への資金流入を促進(円高)