診断士2次:概要と要点整理

♠2次試験の傾向と対策

(1)2次試験の概要

■試験科目  事例問題が4問
■試験時間  各80分
■課題文   実際に「ある企業」が直面している状況が説明されていて、その中に問題点と課題をみつけ、中小企業診断士として助言していくという設定。
過去順調だった企業が、抜き差しならぬ状況・岐路に立ち、さてどうするかという状況を四パターンの事例が出題

  • A 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ
  • B    同              事例Ⅱ
  • C    同              事例Ⅲ
  • D    同              事例Ⅳ

■概要
【事例Ⅰ】
「人事を含む組織論」に関する事例中心(1次試験「企業経営理論」と対応)
>>>社内事情(組織)上の問題点を分析して対応策を述べる

【事例Ⅱ】
「マーケッティング・流通」の事例中心(1次試験「企業経営理論」と対応)
>>>既存市場と新規市場への対応をライバル企業との競争
>>>社内外の資源の活用などの視点で分析し、対応策を述べる

【事例Ⅲ】
「生産と技術」を中心とした概ね自社内の改善に関する事例(1次試験「運営管理・生産管理」と対応)
>>>受注から生産、出荷までの生産管理の一連の流れにおける様々な課題への対応を述べる問題

【事例Ⅳ】
「財務・会計」を中心とした事例(一次試験「財務・会計(計算問題多い)」に対応)
>>>CF計算書、CVP分析、NPV計算の3点を重点的に学習
>>>次にディシジョンツリー(Yes,No樹形図)などによる分析と対策

 

(2)具体的試験対策の方針

過去問や予想問題を解き、自分なりの解答フォーマットをつくる事
(解答は200字程度となっている点に解答をパターン化する練習)

>>>手順
1)制限時間内に要旨をまとめる執筆力つける練習する
2)1次試験対応ジャンルの「企業経営理論」「生産管理」「財務・会計」を応用できるよう分析練習する
3)模範解答があれば対比し自己解答にフィードバックする

以上を念頭に、過去問を解くごとに精度を上げていけばいいでしょう

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★★【実践問題研究】★★★ 

平成28年度の問題を解きながら分析、対策の要点を整理します

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平成28年度2次試験概要
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1.中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ (9:50〜11:10)

老舗印刷業者A社 独自の高い技術で業界をけん引してきたが、このところ業績が低迷 、ここ数年赤字経営
主力事業は「学校アルバム」で全工程を一貫して自社で行う

【経緯】
●1970 年代、独自の技術開発で先行。学校アルバム事業を中心に拡大
●1980 年代から事業多角化の開始
オリジナル製品の開発、教育関連事業、コンサル事業、出版事業
●2000 年代にネット普及とデジタル化で新規参入出現 競争激化

■経営改革を進める
①事業の多角化分散から、アルバムに選択・集中
②縮小した学校アルバム事業の新たな市場や需要を開拓
→最先端のデジタル印刷機の導入で、少量・高品質印刷路線へ

■問題発生
●新たな営業戦略、事業運営体制、人材の確保
●機能別組織体制の見直し

第1問(配点40点)
(1)創業時の成長を遂げた要因は何か(100 字以内)
(2)1990 年代後半に新規事業が成長しない理由(100 字以内)
第2問(配点40点)
(1)新規アルバム事業拡大で留意すべき点と助言(100 字以内)
(2)機能別組織体制から人材流動組織へ、その理由(100 字以内)
第3問(配点20点)
有能な人材確保の助言(100 字以内)

2.実務の事例Ⅱ (11:40 ~13:00)

しょうゆ及びしょうゆ関連製品の老舗Bメーカー
資本金2,000 万円、従業員50 名

創業以来一貫して国産丸大豆、自社の蔵の杉桶を使った醤油を醸造
観光地エリアに麺飲食店併設の直営店を出店好調。年商は対前年比100 %強

製品は2つのカテゴリー
1:伝統的手法の天然醸造しょうゆ
2:蕎麦用つゆ類やしょうゆ加工品

■課題
市場規模縮小でシェアは80%が大手、20%を1,300社の中小メーカー
輸入大豆は仕入価格の高止まりで薄利
直営店以外、販売は食品卸総合商社Z社が独占、かつネット販売を許さない

第1問(配点20点)
B 社の製品戦略の経緯について、80 字以内で整理
第2問(配点30点)
製造スタイルを大切にしつつ製品アイテムは見直す計画
(設問1)戦略と想定ターゲット層とは(100 字以内)
(設問2)ターゲットへの販売促進と販売戦略を説明(80 字以内)
第3問(配点20 点)
B社が飲食店を直接経営するメリットと効果を説明(100 字以内

 

3.実務の事例Ⅲ (14:00 ~15:20)

調理用のカット野菜を生産、販売のC社
野菜栽培の X[農業法人から分離し設立
年商約2億円、販売先は総菜,冷凍食品メーカーへの卸

<概況>
規格外野菜だけを有効利用(カット野菜)していた時の業績は良かったが、 規格品仕入れによる非効果的な生産管理が問題となる。
・カット野菜需要増で、高い規格品仕入が発生、原材料費率が増加
・労務費も上昇し、限界利益が(-)、
・工場操業は、季節操業から通年取引の要望に応える時期を迎えた。

今後有望と考えている二つの新事業
①カット野菜で乾燥野菜の高付加価値製品を製造(設備投資必要)
②一般消費者向けカット野菜パックの事業 (現製造工程を利用)

経営改善計画
まず現状の生産管理を見直し収益改善、その後、新事業に着手する

【生産管理】

売上高 100
>変動費 原材料67 労務28 他16     111.4
>限界利益 🔺 11.4
>固定費 人件費6 減価償却5 他5      16.1
>営業利益 🔺 27.5

第1問 カット野菜業界におけるC社の強みと弱み (40字)
第2問 収益改善を図る上で生産管理面での対応策(160字)
第3問 クレーム削減の具体的対応策(120字)
第4問 カット野菜の新事業を成功させるための策(160字)

 

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4 実務の事例Ⅳ

D社 :創業20年 県内産高級食材を使用したレストランを展開
レストランのコンセプト
①カジュアルなステーキ鉄板焼き 5店舗
②落ち着いた雰囲気の創作料理店 2店舗
状況
>大都市に開設した店舗(雰囲気のいい創作料理店)は業績不振
>県内のカジュアルなステーキ鉄板焼き5店舗はまずまず
今後の計画
>本社機能充実に8億円投資予定(自己資金+借入)
>本社ビルは「鉄板焼きレストラン」と「しゃぶしゃぶ店」併設予定

財務諸表

前期 当期 前期 当期
資産 負債
流動資産 225 259 流動負債 138 465
固定資産 371 641 固定負債 112 66
 (建物) – 42
 (土地) – 320 純資産 346 369
資産計 596 900 負債純資産計 596 900

 

(参考)
〇流動比率=流動資産/流動負債  163 → 56(目安:150以上)
〇自己資本比率=純資産/総資産   58 → 41(目安: 50以上)
〇固定比率=固定資産/自己資本  107 →173(目安:100以下)

D社 他社
売上高 3,810 2,670
売上原価 3,326 2,130
売上総利益 484 540
販管費 274 340
営業利益 214 200
経常利益 176 206
特別損失 120 –
税引前利益 56 206

 

(参考)
●ROA(総資産利益率) 29.5 → 22.9 (目安:9%以上)
●売上高経常利益率        4.6 (4~6%以上)

第1問―設問1 課題を示す経営指標3つとその値
―設問2 課題が生じた理由
第2問-設問1 営業キャッシュフローを完成せよ
設問2  土地・設備投資の投資額の現在価値を求める他
第3問  店舗見積損益計算書から閉店の可否を検討する
第4問 設問1 ネット予約管理システム導入検討、自社開発か既製品か
設問2 同システム導入に伴う損益分岐点売上高ほか

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