重要要点とポイントの整理(B財務・会計)

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重要要点とポイントの整理(B財務・会計)です。

【B財務・会計】
【参考書:最速合格!中小企業診断士最強入門テキスト】
Ⅰ-(2)財務・会計

◆重要テーマは次のとおりです。

最速合格!中小企業診断士最強入門テキストのツボ

Ⅰ-(2)財務・会計

本テキストでのテーマ(出題範囲)は次のとおりです。

  • 簿記・企業会計の基礎:決算仕訳・試算表・損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書・税効果会計
  • 経営分析:経営比率分析(収益正、流動性、生産性、成長性)、損益分岐点分析
  • 利益管理:利益計画(限界利益と貢献利益)、プロダクトミックス、予算実績差異分析
  • 資金管理・投資:キャッシュ・フロー、投資評価、M&Aにおける企業価値
  • 証券・金融:ポートフォリオ理論、デリバティブ、オプション取引

以上について、計算問題では、明確に数字が導きさせるか、がポイント。

テーマ1財務諸表(1)
損益計算書」(期首から期末までの経営成績を表す)
企業の収益力を表す5つの利益
>売上高  - 売上原価  =①売上総利益 ・・・・・・・・・粗利益(実質の儲け)
>売上総利益-(販売費および一般管理費)=②営業利益・・・本業での儲け
>営業利益 ± (営業活動以外の損益)  =③経常利益・・・経営活動による利益
>経常利益 ± (臨時的な損益)=④税引前当期純利益・・・・・税控除前の総合的な利益
>税前利益 -(法人税等)    =⑤当期純利益 ・・・・最終利益(株主配当等の源泉)

売上原価の範囲の問題(チェックポイント
非製造業 : 期首商品棚卸高(*)+当期商品仕入高-期末商品棚卸高
                                                     (*)棚卸減耗分を引く:帳簿と実地の差
製造業  : 期首製品棚卸高 + 当期製品製造原価(*)-期末製品棚卸高
                                                    (*)製造ラインでの人件費・減価償却費・光熱費等含む
貸借対照表」(期末の財政状況を明らかにする財務諸表)
>負債・純資産の部(貸方) ~資金の調達源泉を表す~「流動負債・固定負債」「純資産」
>資産の部(借方)     ~資本の運用状態を表す~「流動資産・固定資産」
>流動と固定の区分は2つ  ①正常営業循環基準 ②1年基準
                ①正常営業循環基準 (通常の商都引きで生じる項目)
                ②1年基準 (1年以内に現金化または消費される項目)

テーマ2経営分析
経営分析の着眼点」は4つ ⇒ 収益性・安全性・生産性・成長性
(1)企業の収益力を見る、収益性分析:資本利益率(売上高利益率×資本回転率)
(2)企業の健全性を見る、安全性分析:自己資本比率(自己資本/総資本×100)
(3)従業員が産み出した、生産性分析:労働生産性(付加価値額/従業員数)
(4)将来への成長可能性、成長性分析:売上高成長率(売上高前年差/前年売上高)

☀別の資料からの経営分析では3つ ⇒ 収益性・安全性・効率性
「生産性」と「効率性」の使い分けについて、
>労働生産性は、財務諸表から直接(従業員数)を見つけることはできません。
>よく「効率が悪いな」と言うように、効率性(売上高/資産)も大事な指標かなと思います。

☀中小企業診断協会発行の「・実施要領」報告書では
収益性・安全性・運用効率と安全性・生産性の4つが出ています
(1)収益性      →資本利益率、売上利益率、経費率(売上高経費比率は必須)
(2)安全性      →流動比率、当座比率、固定資産比率、固定長期適合率
(3)運用効率と安全性 →棚卸資産回転率、売上債権回転率、固定資産回転率
(4)生産性      →労働生産性、労働配分率(一人当たり人件費)
協会の診断実施要領では、企業の切迫した経営状況を真剣に見ようとする、緊迫感がありますね。

☀以上より、大事な指標を列挙します。覚えること。

  • 総資本経常利益率=経常利益/総資本×100
  • 売上高経常利益 =経常利益/売上高
  • 売上高総利益  =総利益/ 売上高
  • 総資本回転率  =売上高/ 総資本
  • 売上債権回転率 =売上高/売上債権
  • 棚卸資産回転率 =売上高/棚卸資産
  • 固定資産回転率 =売上高/固定資産
  • 自己資本比率  =自己資本/総資本×100
  • 流動比率    =流動資産/流動負債×100
  • 当座比率    =当座資産/流動負債×100
  • 固定比率    =固定資産/自己資本×100
  • 負債比率    =負債/自己資本×100
  • 労働生産性   =付加価値額/従業員数
  • 付加価値率   =付加価値額/売上高
  • 有形固定資産回転率=売上高/有形固定資産
  • 労働設備率   =有形固定資産/従業員数
  • 固定長期適合率 =固定資産/(固定負債+自己資本)

【補足】

>当座比率の当座とは・・(当座資本:現金預金、売上金、売買目的有価証券など、すぐに現金化できるもの)

>固定長期適合率(固定資産/固定負債+自己資本)のイメージ

A社 B社
流動資産10 流動負債90 流動資産10 流動負債10
固定負債10 固定負債90
固定資産100 資本金   10 固定資産100 資本金    10
固定長期適合率=100/(10+10)⇒500% 固定長期適合率=100/(90+10)⇒100%
固定比率=1000% 悪い会社 固定比率=1000% 良い会社

>経営資本営業利益率とは・・(営業利益)/(経営資本)*100%

★経営資本とは本来業務で使用されている資本で「建設仮勘定」や「投資その他の資産」を除く

>ROEとは・・株主資本利益率=利益/自己資本のことで、株主資本がいくら儲けにつながったかを見る指標

>正味運転資金とは・・(流動資産-流動負債)でマイナスなら資金不足

★いわゆる運転資金(売上債権+棚卸資産-仕入債務)とは異なる

最速合格!中小企業診断士最強入門テキストの学習成果のまとめ。
Ⅰ-(2)財務・会計 ~続き~

テーマ1損益分岐点分析

損益分岐点売上高= 固定費/1-変動比率
= 固定費/(1-変動費/売上高)
で求められます。

損益分岐点売上高は「利益=0」
ですから
損益分岐点売上高=変動費 + 固定費
です。

変動費1,080円、固定費520円の損益分岐点売上高は
損益分岐点売上高= 1,080円 + 520円 =1,600円
となります。

ここで「限界利益と限界利益率」について

限界利益 = 売上高 - 変動費
で求められます。
ここで、注意!
限界利益だからといって利益=0でなくてもいいんです。
よって
限界利益 = 固定費 + 利益

利益=0の時の限界利益(=固定費+利益で利益が0)が
損益分岐点売上高です。
よって
損益分岐点売上高=変動費 + 固定費 (利益=0

(例)売上高1,800円、変動費1,080円の 商品の限界利益は
限界利益 = 1,800 - 1,080円 =720円
です。

テーマ4キャッシュフロー

キャッシュフローとは、文字どおり、現金の流れ(動き)のことです。
「貸借対照表」「損益計算書」による決算報告での「利益」「損失」の把握だけでは「売れ残りの不良商品在庫」の抱え込みなどの経営実態の把握ができません。
そこで、決算報告書以外にキャッシュフローをつけることにした訳です。

キャッシュフローは
『財務』・『投資』・『営業』の3つのキャッシュフローから構成されています。
1営業キャッシュフロー
営業活動に伴う金(キャッシュ)の収支、手元に残る金額
売上など「外部からの金の流入」が(+)
仕入れなど「外部への金の流出」が(-)

営業CFは黒字ならプラス(+)でなければならなりません。

2投資キャッシュフロー
投資活動による収支
設備投資、土地の購入など「外部への金の流出」で(-)
有価証券売買では、「買い」が(-)で「売り」が(+)
資産売却では・・・・・・「外部から金が入る」で(+)

投資CFは負(-)が望ましい

★営業CF+投資CFのことを フリーキャッシュフロー(FCF)といいます。
★フリーキャッシュフローは大事、会社が自由に使えるお金だから。
会社が稼いだお金から、事業活動に必要なお金を差し引いた「余剰資金」を表すので、企業の現在価値を表している。

3財務キャッシュフロー
財務活動による収支
貸付金がある・・・・・・「外部へ金が出ている」(-)
借金をする・・・・・・・「外部から金がいる」 (+)

財務CFは負(-)が望ましい (+)なら借金大の可能性

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『キャッシュフロー計算書』(以下CS)の見方
(営業CF)(投資CF)(財務CF)が

①(+)、(-)、(-) 優秀
②(+)、(-)、(+) 良
③(+)、(+)、(-) 良 但し資産売却注意
④(-)、(-)、(+) ハイリスク 借金大で投資
⑤(-)、(+)、(-) 希望なし
⑥(-)、(+)、(+) ほぼ死亡

(フリーCF)=(営+投)     が (+)なら余剰資金あり
事業拡大、借金返済、株主配当など経営改善・拡大のチャンス

~財務・会計はここで参考書復習終了です~
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【追加キーワード学習(財務・会計】

【ファーマの「効率的市場仮説」】について

聞きなれない株式市場の仮設ですが、この分野では常識的な知識かもしれません。
概ね、次のとおりです。

>「株価はあらゆる要素を含み、適正価格である」という仮説
>効率的市場では「経済的利益の平均は0」
>バブルは存在しない
>3つのレベルがある
①過去の株価変動と現在は独立の関係(ウイーク)、過去は予測の役に立たない
②現在の株式に関する公開情報は全て込み(セミストロング)、経済指標や予想は役に立たない
③将来の情報(インサイダー)を全て含み(ストロング)、インサイダー情報も役に立たない

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【特講:工業簿記】
標準原価計算・月末仕掛品の原価

工業簿記では、「標準原価計算」「全部原価計算」「直接原価計算」と、極めるには時間がかかるのですが、「仕掛品」が期首や期末にある原価計算で、「直接費」と「間接費」をどう扱うかがポイントとなるので、下記にまとめます。

<例>
標準原価の計算 と月末仕掛品原価の計算

1)完成品の原価
標準原価で計算(完成品数量に製品1コあたりの標準原価を乗じて計算します)

完成品原価 (標準原価) = 完成品数量  ×  製品1コあたりの標準原価

2)月末仕掛品の計算
月末仕掛品原価は標準原価と同様の計算
仕掛品は、工場で製作している最中の仕訳となります。
よって、材料を加工していることをイメージします。

加工する際に必要な費用(勘定科目)なものは
①直接材料費
②直接労務費
③製造間接費(メンテナンスなど間接材料費と間接労務費をあわせたもの)
①、②、③を仕掛品勘定での仕訳をします。

3)計算手順
(1)生産データが以下のように与えられているとします
月末仕掛品 100コ (4/5)  4/5まで加工が進ちょく

(2)標準原価は与えられている
標準直接材料費   20円  →そのまま使用
標準直接労務費   30円  →進ちょく分のみ使う
標準製造間接費   50円  → 同上

(3)計算
①標準直接材料費  100コ × 20円       = 2000円
②標準直接労務費  100コ × 4/5 × 30円 = 2400円
③標準製造間接費  100コ × 4/5 × 50円 = 4000円

以上より、

月末仕掛品原価は、
① + ② + ③  = 84,000 円  となります。

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