★「運営管理」解法のポイント
全部で43問(実質45問)あり、これを90分で解くので、一問あたり2分ジャストの時間配分となります。問題文が多いですが、知識の有無に依存する部分が大きいので90分間をいかにリズミカルに解いていくかがポイントとなるでしょう。
本分野も「経営法務」と同じく、余った時間でもう一度見直しという時間があればいいのですが、一つずつ確実に回答していく方法がよいではないか、と思います。
平成28年度の「運営管理」のキーワード
キーワードを簡単に解説すると、次のようになります。
問1 機会加工工場における生産リードタイムの短縮方法
>PART(Program Evaluation and Review Technique)
>ディスパッティングルール
>流れ図
>マン・マシンチャート
問2 工場の大量生産・少量生産の特徴
>少品種 大量生産(食品製造業に多い・トヨタも)
>多品種 少量生産(部品製造業に多い)
問3 プッシュ型管理方式とプル型管理方式
>工場からプッシュ(スーパーの冷凍ピザ)
>顧客からの注文でプル(ピザの配達)
問4 VE(Value Engneering)における製品の機能について
>顧客が期待する製品の機能(基本+二次機能)
問5 機械加工設備におけるロットサイズと製品の種類・分類関係表について
>FMS(Flexible manufacturing system:多品種小量生産対応のオートメーション)
>汎用工作機械
>トランスファーマシン(少品種大量生産・トヨタ支える)
問6 生産ラインの工程編成
>サイクルタイムの求め方(正味稼働時間/生産量)
>最小工程数の求め方(正味作業時間/生産速度)
>バランスロスの求め方(1-編成効率)
問7 生産管理方式の一つ「製番管理方式」と「MRP方式」の特徴
>製番管理方式・・・オーダーから出庫まで、履歴を残す
>MRP方式・・・・・Material Requirement Planning(生産計画に合わせた管理)
問8 調達ロットサイズ(1ロットの最小数量)とリードタイム(から期末在庫量を最小にする発注
問9 部品構成表(BOM)の見方
>サマリ型BOM・・・最終必要部品数のみ表示
>ストラクチャ型BOM・・・中間部品数も表示
問10プロジェクトを最短時間で遂行するときの最小費用
>CPM(Critical Path Method)から最短経路・最短時間・最小費用を求める
問11工数計画に対する余力管理の手法について
>工数計画は必要「仕事量」の算定 =作業時間*作業量
>生産能力の過不足を見て必要仕事量を確保(作業時間の延長、作業員増強、外注など)
問12内外作区分とは自社か外注か、の選択区分
問13品質展開による品質保証活動
>品質展開表の活用方法 「品質特性展開表」「要求品質展開表」「構成部品展開表」
問14作業管理に利用される作業標準について
問15作業改善を目的とした時間測定と分析について
>pn管理表とは、不良個数管理図のこと
問16ワークサンプリング法による部品組み立て工程での稼働分析について
>「稼働」 (主作業+付随作業)+付帯作業
>「余裕」 (作業余裕、職場余裕、人的余裕、人的疲労余裕)
>「非作業」(雑談、ぶらぶら歩きなど)
問17「仕事に必要作業」「出来るだけ短縮したい作業」「無駄な作業」の三分類サーグリッグ分析で見極める
>18の基本要素
問18アベイラビリティ(稼働率)=1-M故障不稼働率
問19損益分岐点:固定費と変動費から総費用最小となる設備の選択
問20内作と外作費用から総費用の最小値を求める
問21二段階直列生産ラインでの総生産時間短縮について
>2段階生産ライン 後工程→前工程
>トヨタの看板方式 前工程と後工程をカンバンでつなぐ
問22産業用ロボットによる自動化と労安法
問23中心市街活性化法の一部改正(H26)と「空き店舗」
>主テーマはコンパクトシティ
>選択と集中で「空き店舗」を減らす
問24小売店舗における防火管理について
>防火管理者の設置義務
>点検対象と点検頻度
>消防設備等点検と防火設備等点検
問25免税店制度
>訪日外国人の消費実態
問26買い物弱者応援マニュアルとは?
問27委託仕入と消化仕入における所有権移転
問28商品回転率とは? =売上高/平均在庫
問29棚割を改善する適切な方法について
問30消費者の購買習慣から見た分類
>最寄品
>買回品
>専門品
問31商品の「平均売価値入率」とは「1-仕入原価率」
問32小売業の販売促進方法について
>クロスマーチャンダイジングという陳列方法
>エンド陳列方法
>計画購買を促進する方法
問33小売店舗における在庫管理
>安全在庫
>過剰在庫
問34物流ネットワークについて
>物流拠点の水平統合
>物流拠点の垂直統合(ニトリの例)
問35荷物の輸送・配送管理
>パレチゼーション(パレット化)
>一貫バレチゼーション
>プールパレット
>ユニットロード
問36共同物流とは?
問37物流センターの機能について
>工場直送と配送センター
>物流センターに入荷した商品のクロスドッキング
問38物流センターの運営
>仕分けとピッキング(取り出し)
>循環棚卸(部分棚卸)で十分な条件は?
問39ID-POSデータを用いたマーケットバスケット分析について
>①支持度 ②確信度 ③リフト値
>リフト値とは「ついで買い」
問40電子タグの特徴
>ICチップメモリー
>非接触で読み取り
問41流通システム開発センターが定める「GTIN(ジーティン)」
>商品識別コード
問42個人情報保護に関する法律
>個人情報の範囲
>死者・外国人・法人の代表者・防犯カメラの映像・相談事案・採用試験結果
問43共同クーポンサイトに期待する効果(リピーター狙いではない!)
>グルーポン
>くまポン
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◆以下にキーワードの解法を記す◆
平成28年度1次試験(運営管理)のキーポイント、今回は問1から問7までのまとめです。
問1 機械加工工場における生産リードタイムの短縮
☞知っておくべき用語・・・特に「PART]の意味が重要
①ディスパッティングルール ②PERT ③流れ図 ④マンマシンチャート
●「ディスパッティングルール」とは・・・仕事(作業)の割当ルール(作業順序)
➡プライオリティ(優先順位)を変更することで、納期(総所要時間)短縮や、生産量などを改善できる
●「PERT」とは・・・複雑な工程管理(納期管理)をネットワークの形で表現した図
➡アローダイヤグラムという矢印により表す。最適な工程管理に有効
●「流れ図」とは・・・一般に「フローチャート」と呼ばれる図表のこと。
➡作業全体の流れをイメージとして掴むことができる。数量管理とも対比できる。
●マンマシンチャート・・・作業員と機械がどのように動いているかを表す図表
➡M-Mチャートとも呼ばれる。
問2 大量生産について
☞工場の生産形態で「①少品種 大量生産」「②多品種 大量生産」で特筆すべきこと
●少品種大量生産・・・少量の製品を大量に生産する方式で、見込みで大量に生産するので規模の経済効果が期待できる。食品製造業に多い形態
➡加工等の工程数を少なく効率化できるものの、効率化のためにラインをスリムに固定化するために、商品品種の変化に対応力が乏しい。
●多品種少量生産・・・多くの製品を少量ずつ生産する方式で、部品製造業に多い形態(受注生産の場合こうなることが多い)
➡進ちょく管理が難しいので生産統制をしっかり行う
➡汎用設備(工作機械では、スライス盤などの基礎的な機能の機械)の活用や技能者の多能工化が有効
問3 プッシュ型管理方式とプル型管理方式
☞実際のサプライチェーンマネジメントでは、この中間型がある。
●プル型管理方式・・・オーダーという実需を受けた受注生産
例 ~ 宅配のピザ
➡顧客の注文から順に製造指示が発生、よって工程間で余分な在庫は発生なし
➡オーダーがあっての生産開始で、つくりだめがなく過剰在庫は原則発生なし
●プッシュ型管理方式・・・需要予測に基づく見込生産
例 ~ スーパーの冷凍食品コーナーで売っているピザ
➡管理部門が生産・在庫情報を集中把握するため、情報システムの構築が不可欠
問4 VEにおける製品の機能について
☞「VE(Value Engneering:価値工学)」とは何か? VEという名で啓蒙活動が行われている最近の機械式製品の用語
顧客が期待している製品性能やサービスの機能について「優れたものづくり」
➡製品の機能は「基本機能」+「二次機能(補助機能または貴重機能)」で、使用目的に関わる基本の必要性能は「基本機能」に該当する
➡二次機能に不必要機能が発生することがある
問5 機械加工設備におけるロットサイズと製品の種類の分類関係表
☞キーワードとして①FMS ②トランスファーマシン ③汎用工作機械
➡FMSとは・・・多品種小ロット生産に対応した柔軟な生産システムのこと
➡トランスファーマシン・・少品種大量生産に最適な生産ラインのこと(トヨタの生産方式を支える)
➡汎用工作機械・・マザーマシーンといわれる工作機械の中でも、すべて工作機械の原点となる、付加物なしの基本機械
➡ロットサイズ・・ 1オーダーで注文できる最小製品数量
問6 生産ラインの工程編成
☞キーワードとして、①サイクルタイムの規定するもの ②サイクルタイムの求め方 ③最小工程数の求め方 ④バランスロスとは? またその求め方
➡サイクルタイム
>生産ラインに資材を投入する時間間隔を規定する
>正味稼働稼働時間/生産量で求められる
➡最小工程数
>正味作業時間/生産速度で求められる
➡バランスロス
>(1-編成効率)のことである
問7 製番管理方式の特徴(生産管理方式のひとつ)
☞キーワードは 製番管理方式とMRP方式
➡生産管理方式に2つある。一つは「製番管理方式」、もう一つは「MRP方式」
●「製番管理方式」とは、製造1ロットに対して原価を把握して管理する方法。
具体的には、オーダーに応じて「製番」をつけ(オーダーから、計画・発注・出庫・作業指示)を管理し、履歴を残す方式
●「MRP方式」とは、資材所要量計画に着目した管理方法。年間にどれくらいの在庫量を持つべきか、といった観点から管理する方式
~Material Requirement Planning(1970年代にアメリカで生まれた)日本語で「資材所要量計画」という。親製品の生産計画に合わせて、必要な部品や原材料の所要量を計算し、生産管理を行う ~
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平成28年度1次試験(運営管理)のキーポイント、今回は問8から問16までのまとめです。
問8 調達ロットサイズとリードタイムから「期末在庫量を最小にする各期の発注量」とは
☞知っておくべき用語・・・調達ロットサイズとリードタイム と在庫管理
リードタイムと調達ロットサイズの意味を知っていれば簡単な表計算となる
●リードタイム
➡製品を作るのにかかった時間(問題文では2期後)
●調達ロットサイズ
➡発注できる1ロットの最小数量(問題文では20個:発注は20、40・・)
問9 製品Aの「部品構成表」(BOM)の見方
☞知っておくべき用語・・・「部品構成表」(BOM)には2種類ある
●サマリ型
➡製品1つに対して最終必要部品数X個 を表示
●ストラクチャ型
➡製品1つに対して最終必要部品X個と中間品Y個(最終時点では0)を表示
問10 プロジェクトを最短時間で遂行する時の最小費用を求める
☞知っておくべき用語・・・「CPM(Critical Path Method)」により、最短時間での最小費用を求めるノウハウ
●CPMとは
➡クリティカル・パス・メソッドという (下図のイメージ) 最短経路を求める
◎→—–◎→——◎→——◎
↓ \ / \
◎→———-◎→——-◎
●先行作業と後続作業をパスで表し、クリティカルパスを求める手法
問11 工数計画に対応した余力管理という手法について
➡工数計画とは、製品アウトプットに必要な「仕事量」を決めること
→「仕事量」=「作業時間と作業量」を用いる。これから生産能力の算定も行う。
●生産能力の過不足の見極め
→「工程別の仕事量」⇔「納期日程」の比較
●生産能力=作業時間×作業量 として、作業能力が不足(マイナス)した場合は、【余力管理の方法として】
→作業時間の延長、作業量の増加(作業員増員、外注活用、設備増強)の対策をとる。
問12 内外作区分とは?
➡製品(部品)プロダクトを自社でやるか、外注するかの区別基準のこと
この問題は、「内外作区分」という言葉が分かれば常識問題となる。
問13 品質保証活動における「品質展開」とは?
➡品質基準の達成は今や当たり前。顧客の要求(クレーム)をどのように社内で加工し、製造部門に伝えていくか、さらに改善するかの「品質展開」が大事な時代となった。
顧客が望む要求を技術的に検証し、製品の品質向上に役立てる具体的なマトリックスがこちら↧
顧客の要求を整理して、色々な検討を加えて、改善可能性を「品質表」に落とし込む。という手順
問14 作業管理に利用される作業標準について
常識問題なので 「略」
問15 作業改善を目的とした時間測定と分析について
同上 「略」
問16 電機部品組み立て工程での「ワークサンプリング法」について
➡「ワークサンプリング法」とは稼働分析の一つ
●「稼働」「余裕」「非作業」の3パートに分ける
●「稼働」とは、①主体作業(主作業+付随作業)、②付帯作業
●「余裕」とは、③作業余裕、④職場余裕、⑤人的余裕・疲労余裕
●「非作業」とは文字通り、雑談・ぶらぶら歩きなどのサボり行為
具体的には次のとおり
「稼働」
主体作業(主作業) |
仕事の直接目的 |
ハンダ付け |
主体作業(付随作業) |
主作業に付随 |
基盤への取付
基盤ネジ止め
製品全数検査 |
付帯作業 |
主作業の準備 |
完成部品の運搬
不良品の手直し
ネジ・ハンダ補充 |
「余裕」
作業余裕 |
機械等に起因する手入れ等 |
注油等 |
職場余裕 |
本来作業とは無関係な手待ち等 |
部品不足での手待ち |
人的余裕・疲労余裕 |
生理的現象など |
トイレ・水のみ |
「非作業」
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平成28年度1次試験(運営管理)のキーポイント、今回は問17から問25までのまとめです。
問17 サーグリッグ分析において、「仕事に必要な動作要素」とそれ以外を見極める方法
☞知っておくべき用語・・・サーグリッグ分析とは?
「人の動作は18の基本要素で説明できる」という理論
●第一分類【必要作業、改善するとすれば距離や時間】
❶空手移動❷つかむ❸運ぶ❹位置を決める❺組み合わせる➏分解する❼使う❽手放す➒手にとって調べる(検査)
●第二分類【出来ればなくしたい作業】
❶(目で)探す❷(目で)見出す❸(目で)選ぶ❹考える❺用意する(次回の動作の準備作業)
●第三分類【無駄な作業、完全になくしたい作業】
❶保持する「(モノをつかんだまま保持してストップしている状態)❷避けられない遅れ(つまずいている)❸避けられる(よそ見など)遅れ❹休む
問18 アベイラビリティの目標達成のため、平均故障間隔から平均修復時間を求める
☞知っておくべき用語・・・アベイラビリティとは?
➡アベイラビリティ(稼働率)=使える状態にある割合のこと 【P=1-不稼働率 =1-M故障間隔/(M故障間隔+M修理時間)】
●問題文の解き方:P=0.9の時、平均故障間隔(MTBF)が求まれば、M修理時間が分かる。 MTBF=(70× 3+80× 5+90× 13+100× 7+110× 2)/30=2700/30=90
よって、稼働率P=0.1 より0.9=90/ (90+x) 平均修理時間x=10
問19 固定費と変動費から総費用最小となる設備を選択する。
☞知っておくべき用語・・・損益分岐点
➡損益分岐点の求め方と同じ手法
●図解により求める
問20 内作(自社作業)と外作(外注)費用から個別受注生産の総費用最小値を求める
☞知っておくべき用語・・・内作とは自社内作業 外作とは外注作業のこと
●求め方は省略
問21 2段階直列での生産ラインで、総生産時間短縮の方策について
☞知っておくべき用語・・・2段階直列の生産ライン、前工程と後工程 トヨタの看板方式
●注文が入ると後工程(最終製品製造)から前工程(部品生産など)に指示が入る
●前工程と後工程をつなぐ(カンバン方式)運搬ロットサイズは小さくし、幾つかの部品を混載する
問22 産業用ロボットによる自動化と労安法上の規制について
☞知っておくべき用語・・・労働安全衛生法の対象となる産業用ロボットについて
●産業用ロボットの規制対象となる、ロボットの稼働範囲内では、作業者は「労働安全衛生法」の定める特別教育を必ず受講しなければならない。
問23 中心市街活性化法について 特に「空き店舗」を問う。
☞知っておくべき用語・・・中心市街活性化法の一部改正(平成26年)
●中心市街活性化法の改正はなぜ実施されたか。
➡旧法では小店舗を大規模店舗の進出から守ることを第一のテーマとしていた。目標を達成したのは35%程度であった。 そして更なる問題は、郊外に進出した大規模店舗の影響で、中心市街での「空き店舗」が顕在化してきたことにある。
●中心市街活性化法の主テーマは「コンパクトシティ」。中心市街に「空き店舗」が増え、街の機能が形骸化すると、あらゆる都市機能が衰弱していくという深刻な問題が顕在化してきたことによる。都市の主要地域の重点的に活性化する「選択と集中」により、都市機能の維持向上を図ろうとするもの。
問24 小売店舗における防火管理
☞知っておくべき用語・・・特定防火対象物 点検対象 点検頻度 報告書
●特定防火対象物とは
➡店舗・飲食店・劇場・ホテル等をいう。更に30人以上収容の規模になると「防火管理者」を置かなければいけない。
●点検対象と点検頻度
➡❶消防設備等点検❷防火対象物点検の2種類ある。
「消防設備等点検」・・・消火器・火災報知器等は、年2回の点検(外観のみ年1回+総合点検年1回)
「防火対象物点検」・・・年1回2日間(1日目は台帳確認と管理状況、2日目は報告書作成等)
●点検結果の報告
➡「消防設備等点検」・・・店舗等の特定防火対象物では年1回の報告
「防火対象物点検」・・・年1回の報告(消防計画の作成と届け出必要)
問25 外国人旅行者向けの免税店制度について
☞知っておくべき用語・・・訪日外国人の消費実態
●平成27年度の訪日外国人の年間旅行消費は3兆円を超えた。(平成28年度の速報値では、3兆7千億円を超えた)
➡一人当たりの旅行支出は15万5千円で前期比より11%減少した。 国別では中国1兆5千万円、台湾5千万円、韓国3.5千万円、香港3千万円、米国2千万円で全体の75%
以上 問26から次回に・・・
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平成28年度1次試験(運営管理)のキーポイント、今回は問26から問30までのまとめです。
問26 「買物弱者」に対する流通業者やサービス業者の取組について
☞知っておくべき用語・・・経産省「買物弱者応援マニュアル」
●買物弱者とは?
➡日用品等の買物が困難な状況に置かれている人。全国で約700万人おり、増加傾向にある。 主に交通網や流通機構の減衰が原因
●買物弱者の取組
➡①家まで届ける②近くにお店を作る③家から出かけやすくする④コミュニティの形成⑤基盤となる物流の改善 がある。
問27 小売店の商品仕入れに関する問題
☞知っておくべき用語・・・委託仕入 と 消化仕入
●委託仕入と所有権移転
➡卸売業者が小売業者に対して商品の『販売委託」をするもの。店頭在庫は卸売業者の所有権、売れ残ったら返品する。
●消化仕入と所有権移転
➡商品を預かっているだけ、という立場。所有権はメーカーにある。売れた時点で所有権が小売店に移転し(仕入れ)、すぐに顧客の所有となる。
問28 小売店の商品管理と商品回転率について
☞知っておくべき用語・・・商品回転率とは?
●商品回転率の定義(一定期間の「売上高/平均在庫」)
➡商品回転率=6の場合、平均在庫量が6回転したという意味(期末在庫ではない)
●売上高が減少した場合、平均在庫高を減らせば、商品回転率は維持できる。
●平均在庫高=(期首在庫+期末在庫)÷2)
●売れ残った季節商品を値引や廃棄処分することで、処分をしないよりも商品回転率はよくなる。
問29 商品AからEで、陳列棚の陳列数と売上数量より、棚割りを改善する適切な考え方
・・・・(略)・・・・
問30 消費者の購買習慣(購買態度)からみた分類①最寄品②買回品③専門品、それぞれの特徴について
☞知っておくべき用語・・・①最寄品②買回品③専門品 とは?
●最寄品【石鹸、トイレットペーパー、スナック菓子、コンビニの傘、おでん、本や雑誌など】
➡消費者の購買頻度が最も高いもの
●買回品【購買頻度は低く、単価は高めの家具や衣料品、電化製品など】
➡購買前に色々比較検討されて、計画的に購買されるもの
●専門品【高級〇〇商品といった具合】
➡独自のブランドや個性をもったもの
・・・・ 次回につづく
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平成28年度1次試験(運営管理)のキーポイント、今回は問31から問42までのまとめです。
問31 商品の「平均売価値入率」を求める
☞値入率とは?
➡値入率=1ー原価率(通常は仕入原価率)
●売価=原価+値入高 の関係
問32 小売業の販売促進方法について
☞クロスマーチャンダイジングという陳列方法
➡通常は同一品種(衣類・タオルなど)で陳列するが、キッチンという生活テーマで(食器、タオルなど)関連する商品をまとめて陳列し、非計画の関連購買意欲をそそる。あるいは想起購買につなげる方法がある。
☞エンド陳列方法
➡陳列棚の両端を使って、季節商品などを目立つように売ろうという仕掛け。ボリューム一杯の大量陳列することで、想起購買に繋げる。
☞計画購買を促進する方法
➡新聞折り込みチラシでお買い得商品情報を事前に伝えておく方法や、会計時にクーポンを渡し、次回の計画来店を促す方法など。
●計画購買と非計画購買の定義
|
|
購買 |
内容の例 |
予定あり |
計画購買 |
ブランド計画 |
スーパーか専門店か、或は個人商店か |
カテゴリー計画 |
パン系統かライス系統か、麺かパスタか |
代替計画 |
パンの代わりに素麺、日本車の代わりに外車 |
予定なし |
非計画購買 |
想起購買 |
家庭内の在庫切れなどで必要性を思い出す |
関連購買 |
他商品との関連性から必要性を思いつく |
条件購買 |
値引などの条件により購入意向が強くなる |
衝動購買 |
商品が目新しい場合に飛びつく |
問33 小売店舗における在庫管理(安全在庫と過剰在庫)
☞安全在庫とは、・・・・S=係数×σ×√(発注から補充完了までの時間)
●発注から補充までの期間が短いほど、安全在庫量を少なくすることができる。
●定期発注方式でも、需要の変動(σ)に合わせて、安全在庫を見込む
問34 物流ネットワークについて
☞キーワード・・・・物流活動と物流拠点の考え方について
●商品回転数が低い場合 少数の物流拠点に集中管理するメリット少ない。
●複数の物流拠点を水平統合しても物流段階数は変化なし
●物流拠点の垂直統合で、物流段階数は減少
製造業者 |
⇒ |
卸売り業者 |
⇒ |
小売店舗 |
⇒ |
消費者 |
ニトリの例:製造から小売りまで一貫して行う(垂直統合で物流段階数減)
問35 輸送・配送管理に関する用語に関する問題
☞キーワード・・・①パレチゼーション②一貫パレチゼーション③プールパレット④ユニットロード
●パレチゼーションとは?(パレット化)
➡パレット(荷台)の上に荷物を載せたまま、フォークリフトで目的箇所に移動運搬する方式
●一貫バレチゼーション
➡荷物を出発地から到着地まで、一貫してパレットに載せたまま移動し、届ける方式
>メリットは「時間短縮」デメリットはパレット使用による「積載効率の低下」
●プールパレット
➡一貫輸送用に開発されたパレット(荷物を載せる荷台)で、一貫パレチゼーションに使われる。
●ユニットロード
➡様々な形や重さの荷物を合わせて、標準の形状と重量に組み立てた荷造り方法。パレチゼーション(パレットの上にフォークリフトで移動しやくした形状)やコンテナゼーション(コンテナ輸送)で行われ、運びやすいように立方体のユニットにしている。
問36 複数の企業間での共同物流について
☞キーワード・・・共同物流とは
●共同物流とは、複数の事業者に同一の荷物プラットホームを提供し、効率化によるコスト低減を図るもの。同一事業者向けのものから、サプライチェーンなど異業種でも広がっている。
●共同物流で、各社は配送数量を維持しつつ、積載効率が高まり効率的。
問37 物流センターの機能について
☞キーワード・・・クロスドッキング
●物流センターは配送センターとも言われる。
➡最近は工場直送も増えてきたが、効率的な配送システムには欠かせない
●調達ロットサイズ
➡クロスドッキングとは、物流センターに入荷した商品を直ちに店舗別に仕分け、出荷するシステムのこと。出荷か保管かも事前出荷通知により判別する。
問38 物流センターの運営
☞キーワード・・・・循環棚卸とは?
●仕分けとピッキング
➡ピッキングとは、伝票や指示書に従って、商品や製品を取り出していく仕事。 間違い安いが(仕分け)➡(ピッキング)➡(梱包)の順番
●循環棚卸(部分棚卸のこと)が可能な条件
➡一斉棚卸が棚卸の基本であるが、製品の品目が多い場合で、且つ「一斉棚卸をしたら差異が少ない」管理状態が良好な店舗で可能となる。
問39 小売店のID-POSデータを用いたマーケットバスケット分析について
☞キーワード・・・・ID-POSデータ、マーケットバスケット分析
●ID-POSデータ
➡顧客にIDがついて、それをレジでの購買データと合わせて分析できる
●マーケットバスケット分析での重要指標①支持度(サポート)②確信度と③リフト値
➡リフト値(>1)の求め方:商品Bを買った人40% 商品Bを買った人が商品Aを買う確率50%なら、リフト値は50/40=1.25となる。 つまり、商品Aを買う人というのは、商品Bを買う人がついでに買う方が1.25倍ですよ。という意味
問40 電子タグの特徴
☞キーワード・・・・非接触で読み取る電子タグでできる高度な管理とは?
●ICチップメモリーで情報記録
➡サプライチェーンで情報共有ができ、在庫量や生産量調整までも可能で、トラック配送などの流通効率化にも貢献
●セキュリティ強化
流通状況をタイムリーに把握、万引き防止や消費期限管理の効率化
●非接触で読み取り
➡商品の個別管理、セルフレジの実現
●小型化・薄型化が進む
➡ほぼ、すべての商品に貼り付けできる
問41 流通システム開発センターが定める「GTIN」を設定すべき要素
☞キーワード・・・・GTIN
●商品に貼っているバーコード(商品識別コード)のこと
➡GTIN(ジーティン)といって、集合包装用商品コード14桁、JANコード(13桁・8桁)UPC(12桁)の総称
問42 個人情報の保護に関する法律について
☞キーワード・・・・「ガイドライン」の対象となっている個人情報とは?
➡間違わないよう注意を要する個人情報(総務省HPでのQ&A)
●1)死者・・・本人は個人情報ではないが、遺族等の生存する個人に繋がる場合はその人の個人情報
●2)外国人・・・国籍当の区別なく特定個人を識別できる場合は個人情報
●3)法人の代表者・・・個人情報かつ法人情報
●4)防犯カメラの映像・・・特定の個人を識別できる場合は個人情報
●5)行政機関に持ち込まれた相談事案・・・本人と識別できる場合は個人情報
●6)採用試験の結果・・・個人情報
➡企業の財務情報、法人団体そのものの情報は個人情報ではない!
問43 共同購入クーポンサイトで(出品数、購入条件、販売期間、数量限定)で高い割引率をクーポンで提供する場合の期待する効果について
☞グルーポン(世界最大のクーポンサイト)、くまポン(どこよりも安いがコンセプト)の狙いと特徴を知る
●「初回半額、初回トライアル無料」といった割引率で新規顧客を獲得する
●ホテルの閑散期、サービス施設の閑散時間などを格安で提供することで、稼働率を向上させる。
●ソーシャルメディアでの情報拡散で、PR
➡リピーター狙いではない!
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