会社法関連まとめ
大会社の分類 資本金5億円以上 または負債総額200億円以上
絶対必要な機関 株主総会と取締役(取締役会は大会社といえども義務なし)
★会社法上、必ず取締役設置会社となるのは「公開会社」と「監査役会設置会社」のほか、「●●委員会設置会社」です。
機関設計 A 委員会非設置(株式譲渡制限会社 公開会社 大会社)
B 委員会設置
それぞれに必須・任意・不可の規定
役員 取締役 監査役 会計参与(取締役のみ子会社の兼務も可)
総会招集手続き 公開会社2週間前まで(他は1週間) 取締役会は口頭不可
総会議決権 原則は1株1議決権
<普通議決> 過半数の株主の出席 出席株主の過半数
<特別議決> 同 出席株主の2/3以上
総会議事録 本店に10年 写しを支店に5年
少数株主 1%以上または300個以上で株主提案権
★改正会社法での多重代表訴訟制度 最終完全親会社等の株主1%以上の議決権または発行済み株式の1%以上を有する株主ができる。
会社分割
★改正会社法で「債権者保護規定」が拡充した
債権者保護手続き 官報でのみ公告した場合 個別の催告(知れたる債権者)は省略不可
にもかかわらず、会社分割が行われた時に異議を唱えることができる債権者(保護対象)でありながら催告をうけなかった(知られていない)債権者は債務の履行を請求できる。
コーポレートガバナンス・コード
収益を株主への配当や投資などに回さず、内部留保をため込む企業の慎重姿勢を打開し、国際競争力を高めようとした、アベノミクスの成長戦略の目玉の一つ。
5つの基本原則(①株主の権利、②ステークホルダーとの協動、③透明性、④取締役会の役割、⑤株主との対話)のほか、東京証券取引所市場では、独立した社外取締役を2人以上置くこと、役員報酬のあり方など上場企業が守るべき行動規範(30の原則、38の補充原則)をあげて企業統治の指針とした。
「Comply or Explain」と、コードに同意するか、しないのならばその理由を投資家に説明せよ!と求めるもの。 これにより投資家(主としてアメリカの機関投資家)の意向に沿い、株主の利益に重きをおいた経営姿勢を示すことで、投資を呼び込もうとする狙い。
大企業(会社法)、大法人(法人税法)、影響力の大きな新規上場企業(金融商品取引法)と資本金等
>会社法による大企業・・・・・資本金5億円(負債200厝円)以上
>法人税法による大法人(外形標準課税の適用)・・・資本金1億円以上
>金融取引法による影響力の大きい大会社・・・資本金100億円(負債総額1000億円)以上で新規上場時の監査免除(3年間)対象外
知的財産権(特許権、商標権、実用新案権、著作権、意匠登録、など)
1存続期間
>20年 ・・・・・ 特許権、意匠権
>10年 ・・・・・ 実用新案権、商標権(但し10年ごとに更新できる)
>50年 ・・・・・ 著作権
2留意点
>特許権は出願から20年で、登録後に特許料を支払わないと権利維持ができない。
>商標は、文字、図形、記号、人形などの平面や立体の形に加え、H27年より音、色などの商標や「企業の経営理念」が造語としての意味を持つ場合は商標登録できるようになった。
一方、商標登録できないのは、法令に定める国家資格所有の実態のない資格の名称をつかったもの(例)「●●旅行代理店」という名称や国連機関と類似の名称の場合で誤認を誘発することが明らかな表示など(誤認しなければ可となった。H27より)
>商標権侵害で最も重要なのは呼称(読み方)であるが、外観・呼称・観念の3ポイントで総合的に判断する。
★今回新たに商標権として認められたものには次のものがある。
〇「ワンワン」というような動物の鳴き声や、風鈴の「リーンリーン」というような擬音語・擬態語が他商品と明らかな識別物であるならば保護されるようになった。〇ホログラム商標(お札のように浮き上がる画像)
〇「山田太郎」のように普通に氏名を表示する場合でも、不正目的は商標権侵害となる。
>意匠登録制度は、審査請求制度はなく、すべて審査する。 意匠権の設定から3年以内なら秘密意匠の請求ができる。
★意匠審査基準の変更(H28)で新たに保護される意匠権は、これまでのWEBサイトの画像に加えて、
〇アップデートの画像 〇ソフトインストールにくっついてくる「万歩計」や「時計」の画像
3そのほかの権利について
>継続的使用権:H27年の商標改正で新規に加わった(動き、色、音、位置情報、ホログラム)の今まで使用していたものが周知性がなくても使い続けることができる権利
>著作権:侵害の事例①歌詞の一部独断変更 ②
>不正競争防止法関連