★「財務・会計」解法のポイント
全部で33問(実質42問)あり、これを90分で解くので、一問あたり2分ちょっとの時間配分となりますが、問題文が多い上に90分間集中力を切らさないで最後までいけるかどうか、がポイント。
余った時間でもう一度見直し、という体力的な余裕はなさそうなので、一つずつ確実に回答していく方法がよいではないか、と思います。
平成28年度の企業経営理論のキーワード
キーワードを簡単に解説すると、次のようになります。
問1 企業ドメインと事業ドメインについての定義
~多角化企業と単一事業を営む企業の戦略とドメインについて~
問2 プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントについて
「金のなる木」「花形商品」「問題児」「負け犬」とその特徴
問3外部企業の経営資源を獲得し、成長に繋げる「ライセンシング」について
問4オープン・イノベーション(ヘンリー・チェスブロウが定義)について
(1)企業の内部と外部のアイデアとの結合で価値を創造する「OI」の必要性とメリット・デメリット
(2)産官学の提携における、大学教員をパートナーに起因した場合の問題点について
問5 競争が熾烈な市場で取るべき戦略について
問6 ポーターの戦略:市場浸透価格戦略とコストリーダーシップについて
問7 「競争上の地位」に応じた、リーダー・チャレンジャー・フォロアー・ニッチャーの戦略について
問8 ポーターの「バリューチェーン(価値連鎖)」について
問9 アウトソーシングについて
問10特許の戦略的運用
問11我国の製造業が直面する状況について
(1)エレクトロニクス産業衰退の原因は何か?
(2)自動車産業を取り巻く状況と直面する課題について
問12「機能別組織」「事業部制組織」「マトリックス組織」それぞれの特徴について
問13企業が並列部門で構成されているとき、3つの相互関係のタイプがあるが、その特徴と組織編制は?
①プールされた相互依存(各部門がゆるく繋がっている)
②連続的相互依存(直線的ラインで繋がっている)
③相互補完的依存(密接に繋がっている)
問14官僚制の逆機能について
問15自動車産業における「チーム型作業組織」に期待される効果とは?
~トヨタ生産方式をマサチューセッツ工科大学が「リーン生産方式」として一般化したもの
問16マトリックス組織について
トヨタのような大企業 かつ 変化の速い環境で相互依存が高い場合に有効
トヨタの場合「レクサスインターナショナル」「第一トヨタ(日米欧)」「第二トヨタ(新興国)」「部品ユニットセンター」のマトリックスユニットで構成
問17創業期から成長していく段階における課題
官僚的組織・官僚制の逆進性・制度を整えた統制システム・集権的な機能別組織
問18危機管理(クライシス・マネジメント)組織の編成と機能について
問19「ありのまま」を伝える広報戦略RJP(Realistic Job Preview)で、過大な期待を軽減する手法
問20新しい人事評価「360度評価」の効果について
問21人材のダイバーシティ(多様化:女性・高齢者・障碍者受入れ)が組織やそのメンバーに与える影響
問22労働契約
>60歳以上の労働者との5年有期契約
>労働契約不履行の場合の違約金の扱い
>賃金債権と賃金の相殺禁止に当たらない例
問23労働時間(使用者の指示含む)・休憩時間の与え方・休日の与え方
問24労働管理に関する問題
>外国人留学生の時給
>パートやアルバイトの超勤?
>退職に伴う有給休暇の買い上げ
>ハローワーク提示の給与が払われなかったら?
問25労働安全衛生・労災保険
>健康診断の実施基準
>労働安全衛生委員会の開催基準
>パートの障害事故時の労災保険適用
問26マーケティング・チャネルについて
(1)マーケティングチャネルとは何か?3つ
(2)チャネル・スチュワードシップとは
問27用語
(1)一物一価の原則
(2)プレスステージ効果(事前宣伝)
問28(売り手と顧客の関係性)
>CRMプログラム
>ロイヤルティーカード
>ミルクスキマー
>リレーション・リーダーシップ・マーケティング
問29マーケティングリサーチについて
>定量評価と定性評価
>その他の評価方法( エスノグラフィー・セントラルロケーション・ニューロマーケッティング・フォーカスグループインタビュー)
問30マーケティング概念について
>マーケティングの定義
>マーケティング1.0、2.0、3.0
>企業のCSR
問31ブランド開発戦略
>同一製品カテゴリーにおける新商品ブランド
>異なるカテゴリーにおける
問32、問33
省略
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◆以下にキーワードの解法を記す◆
平成28年度1次試験(企業経営理論)でのキーワードについて、解法を探ります。
問1から問5でのキーワードは次のとおりです。
問1企業ドメインと事業ドメインについて
~多角化企業と単一事業を営む企業の戦略とドメイン~
問2プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントについて
「金のなる木」「花形商品」「問題児」「負け犬」とその特徴
問3外部企業の経営資源を獲得し、成長に繋げる「ライセンシング」について
問4(1)ヘンリー・チェスブロウが定義した「企業内部と外部のアイデアを有機的に結合させ、価値を創造するオープン・イノベーション」について
~その必要性、メリット・デメリットなど~
問4(2)産・官・学の提携における、大学教員をパートナーに起業した場合の問題点について
問5 競争が熾烈な市場で取るべき戦略について
・・・・・以下に詳しく解説・・・・(つづく)・・・・・
企業ドメインと事業ドメインについて
~多角化企業と単一事業を営む企業のドメイン~
事業ドメインとは、事業の活動対象領域のことで、単一事業の会社はこれが企業ドメインともなります。
一方、複数の事業ドメインを持つ企業は、全体として目差すべき事業の展開と方向性を企業ドメインとして、定義しておきます。結果、定款に記載した事業内容を一括りにした理念のようなイメージでないと定款自治の基本からいっておかしいですね。
次のイメージを掴むと分かりやすいですね。
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)について
「金のなる木」「花形商品」「問題児」「負け犬」とその特徴
下表をよく見ると、イメージが掴めます。 全社的に、事業と経営資源をどのように分配し、どこに力点を置くかが分かります。 但し、このPPMでは、ドラッガーのいうイノベーションとは繋がりません
「ライセンシング」について
NHKの朝ドラでも出て来た商標使用権での「ライセンス・ビジネス」のこと
一般には、ミッキーマウスのような人気キャラクターを使用した商品を製造販売する権利のことをライセンシングという。
HANAE MORIなどのデザイナーズ・ブランドは一般的ですが、最近ではピカソの絵をマグカップに使用した商品も出現しています。
法律的には、商標の使用権、あるいは著作権・複製権が該当します。
「商標使用権」ビジネスから「商標獲得」ビジネス、あるいは「買収」へ
最近では、過去主流であった「商標権使用のライセンシング」ビジネスを解消し、直接本国がビジネスを展開する流れとなっている。
>バーバリーが三陽商会とのライセンス解消し、直接日本法人を設立展開する。アディダスも同じ。
>一方、三井物産はポール・スチュアートを買収、日本のみならずアジア展開へ
このように、「ライセンシング」ビジネスは、グローバルな人物金の流動的な動きの世界で、より直接的な「買収」や「商標そのものの取得ビジネス」に変化しようとしているなど、動きが多様化して入り乱れています。
PPAPのような発想で、「ライセンスビジネス」に特化した企業も現れるなど、自社の強みをどのように活かすのかが問われる、問-3でした。
オープン・イノベーション
ヘンリー・チェスブロウが定義した「企業が他企業や大学など外部からアイデアを集め、組み合わせて新しい価値を創造する」ビジネス いわぱ「ビジネスのPPAP」
一社単独ではイノベーションに行き詰まってしまう現状を打破するために、「産・官・学」の連携や、他社との共同開発など自社以外のノウハウとの融合により、イノベーションを起こそうというもの。(なんとしても社外ノウハウ借用ビジネス)
一方、自社単独で技術開発や商品開発でのイノベーションを成し遂げることを「クローズド・イノベーション」という。
所謂、共同開発ですから、メリットとデメリットがあります。気をつけなければならないことがあり、これが設問となっています。
・独自技術の漏洩
・情報公開についての抵抗感
・配分をめぐるトラブル
など
「オープン・イノベーション」の意味が分かれば、常識で答えられる内容となっています。
「産・官・学」連携で発生する問題とは?
オープン・イノベーションの代表的な取り組みの一つに「産・官・学」の連携があります。産業界・国や自治体・大学等のそれぞれの英知を集めようという構想で、我が国でも広がりを見せています。
この、産・官・学の提携において、大学教員をパートナーに起業した場合に、利益相反という問題の発生が要注意です。
競争が熾烈な市場で取るべき戦略
次のア、イ、エはどれも正しい
ア、同業他社との合併で市場シェアを拡大し、コスト優位性を生み出して収益の拡大を図る。
イ、利便性の高いサービスなど付加価値を高めて、根強いロイヤルティをもつ顧客層の拡大を図る。
エ、製品コストを大幅ダウン、お買い得な標準品で競争優位をつくり出す。
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★参考までに、ポーターの『競争の戦略』というのがあり、骨子をまとめると次のようになります。
企業の取りうる戦略は、下記3つのいずれか 1コストリーダーシップ 2差別化 3選択と集中 1コストリーダーシップ 業界シェア一位企業のみ可能 経験曲線とスケールメリットが必要。 その他企業では悲惨になる(牛丼業界の例、手詰まり) セブンコーヒーはコストリーダーシップ 2差別化 大部分の企業が該当する。 当社以外ないという体制・商品を作る必要があるが、 特定顧客をターゲットにしないと差別化は機能しない 方法は2つ ①高付加価値をつけて、高いが高利益を目差す ②違うやり方で 低価格なら十分な差別化 (QBハウスの例) 3集中 集中を選択する場合、ニッチ部分での業界1位を目差す あっとおどろく商品(飛び抜けた付加価値)に経営資源を集中 集中から差別化へ |
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平成28年度1次試験(企業経営理論)でのキーワードを中心に、キーポイントを探ります。
問6から問10でのキーワードは次のとおりです。
問6 ポーターの戦略:市場浸透価格戦略とコストリーダシップ
問7 「リーダー」「チャレンジャー」「フォロアー」「ニッチャー」の戦略
問8 ポーターの「バリューチェーン(価値連鎖)」について
問9 アウトソーシングについて
問10特許の戦略的運用
~~~~~~~ (下記に詳しく続く)~~~~~~~
ポーターの戦略における「コストリーダーシップ」とは
~(市場浸透価格での優位性)~
ポーターの戦略で「効果ある戦略」は2つとした。なお、2つの戦略を更に市場で集中する方式をとることが多い。 問題文は(エ)のみ該当、他は差異化戦略
ポーターの効果ある2つの戦略とは ⇒ コストリーダーシップと・・ |
(1)コストリーダシップ(規模の経済を背景に徹底したローコスト戦略)
(2)差異化(他企業との差別化で、ブランドイメージと顧客を獲得)
★コストリーダーシップの特徴 ⇒ とにかく低価格 |
☞有利な経営資源を最大活用して、規模の経済で勝るマーケットをリードする。
☞コストリーダーシップは「市場浸透価格」で勝負する量販店が取る戦略です。
★価格戦略とは ⇒「市場浸透価格」戦略と「上澄み吸収」戦略の2つ |
☞「市場浸透価格」戦略とは、新商品を最初から安値で売り出すやり方 コンビニやスーパーの商品、ファストフード、衣類などのリーダー会社が出来るだけ早く市場を支配しようとする場合のスピード戦略
☞「上澄み吸収価格」戦略は、液晶テレビの新商品のように、開発コストが大きかった商品で、世の中にまだ出回っていない新商品は、初め高い価格設定でも売れるため、出来るだけ最初の利益幅が大きい時に、投資資金を回収してしまおう、という戦略
例を挙げます。
①マクドナルド
★優れた物流システムでハンバーガーのコストダウン
②ヤマダ電機
★安売り合戦の市場で「規模の経済」有利
③すき家
★少人数オペレーションで低コスト化
④ユニクロ、ニトリ(SPA導入の先駆け)
★SPAとは企画製造販売を一手に行い、良品質低価格の実現
リーダー、チャレンジャー、フォロアー、ニッチャーの「競争上の地位に応じた戦略」
【地位】
- リーダー:業界NO.1
- チャレンジャー:リーダーを脅かす存在、リーダーに競争を仕掛けるNO.2
- フォロワー:リーダーやチャレンジャーの模倣でハイエナ型の事業運営
- ニッチャー:専門性を高めて、狭い分野や小さい市場で独占的地位を維持
【戦略】
- リーダー ⇔ オーソドックスなフルライン戦略 ブランド拡大が課題
- チャレンジャー ⇔ リーダーとの差別化(トヨタと日産の違いから想像する) 4p(価格、地域、製品、プロモーション)のどこかを狙い目とする
- フォロアー ⇔ 素早く模倣(マツダの車が最近欧州車に似せてる?) 選択と集中が大切
- ニッチャー ⇔ 専門性の高いセグメントで徹底した隙間路線 更なる専門化
バリュー・チェーンという概念
ポーターは競争優位か否かを見極めるのに「付加価値」を見るより「バリューチェーン(価値連鎖)」の方が分かり易いとした概念
原材料の購入からエンドユーザー(最終顧客)までの各段階での付加価値(バリュー)を分析し、事業活動の流れの中でどこが競争優位に貢献しているか、見極める方法
例:産業機器分野のバリューチェン
事業連鎖 | 付加価値(スマイルカーブ型) | 課題 | ||||
1製品開発 | ● | 付加価値40 | ||||
2ブランドデザイン | ● | 同 30 | 強化 | |||
3設計 | ● | 同 20 | ||||
4製造
5組立 |
●
● |
同 10
同 10 |
海外
移転 |
|||
6流通・輸送 | ● | 同 20 | ||||
7マーケティング・営業 | ● | 同 30 | 提携 | |||
8販売・アフターサービス | ● | 付加価値40 | 強化 |
企業の「事業連鎖」は経営資源やケイパビリティ(潜在的強み)を掴める
アウトソーシング
いわゆる外注化
メリット:限られた人材と時間を効果的に使うことで、選択と集中による競争力を強化できる。
1競争力の強化
>自社の経営資源を集中特化できる
>特定事業領域に独自のノウハウを築くことが出来る
2仕事の効率化、組織のスリム化
3弱点の補強効果
デメリット:
>コミュニケーション不足による硬直化
>長期的なスパンでのサービスの低下懸念
>長期的なコストアップ、情報漏洩、トラブル発生等のリスク
特許の戦略的運用
オープンライセンス: Microsoftが提供 ライセンスを少数から数個単位で購入できる方式のこと
プロパテント戦略とは:特許重視戦略のこと 知的財産権の強化を企業戦略とする。世界的な傾向にある。
2003年:知的財産基本法の成立
包括クロスライセンス契約:企業間で特許を相互に幅広く利用する契約のこと
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平成28年度1次試験(企業経営理論)でのキーワードを中心に、キーポイントを探ります。
問11から問15までのまとめです。
問11(1)エレクトロニクス産業の状況について
>電子部品サプライヤーとの関係
●安価な部品調達がグローバルに商社により調達供給される時代となった。この対応が遅れた企業は衰退
●一貫生産が競争面で不利となった
●電子技術が多機能搭載1つに収れんされた結果、どの会社も類似製品を作り、価格競争に落ちいった。
●後発組が部材を安価にグローバルに調達するので、技術的に同じであれば安価な製品にシェアを奪われる
(2)自動車のモジュール生産と生産体制の変化
●モジュール生産の進展とともに、サプライヤーの柔軟な対応が求められる。
●自動車業界ではモジュール化、すなわち大小まちまちの車種でも使える共通部品の組み合わせ技術で価格競争を有利に展開しようという闘いになっている。
問12「機能別組織」「事業部制組織」「マトリックス組織」の特徴
●「機能別組織」は従来型一般的な組織で、スリム、指揮命令系統が一元的、責任と権限が明快で戦略と目的がハッキリ固定している時に有効の半面、権限が上位に集中し、新しい変化に対する対応力に乏しい
●「事業部制組織」は複数事業を展開する会社で、半子会社的に独立性をもって小回りの利く意思決定がメリット。トップは全社的な戦略決定や弱点事業部の経営に専念できる。半面、事業部間の意思疎通が悪く、経理などの重複部門が重く、全社的に最適な戦略を取りにくい欠点がある
●「マトリックス組織」では変化の早い環境で相互依存が高い場合に有効。ただし、摩擦や曖昧さを許容する文化が求められる。 また、大規模プロジェクトのような短期的な集合体を作る業態の企業に設置される。
問13 企業の並列部門間関係の三つのタイプの特徴
トンプソン(Thomson)の組織論で、❶緩く繋がっている部門 ❷ラインで繋がっている部門 ❸密接に互いに関係がある部門の三つに組織を分類して次の表現を使って説明している
①プールされた相互依存関係 ➡それぞれの部門間連携が緩く独自に処理するので、時々に相互依存関係の調整が必要(例:百貨店部門と通販部門)
②連続的相互依存関係 ➡直線的に繋がっており、事前計画やフィードバックのコントロールが必要になる。(例:仕入部門と販売部門あるいは製造部門)
③相互補完的相互依存関係 ➡夫婦のような密接に繋がりがある、又は繋がりを期待されている組織で、時に部分最適が全体を強く動かすリスクがあつため、最もトップの調整を必要とする。(例:旅行エージェントの海外部門と国内部門)
問14 官僚制の逆機能について
「逆機能」とは、ウエーバーの「官僚制組織」におけるマイナス問題をいう用語
優秀な人材と完璧なコントリール化では極めて効率の良い組織(例えは絶対に負けられない戦争のための軍隊)、ただし、通常の民間では望みようもなく、いりろいろな問題が発生しがち。この問題をいう。
>形式主義、セクショナリズム
>繁文縟礼(はんぶんじょくれい)、規則や手続きそのものがいつの間にか目的化し、規則に縛られる
>革新的な計画への弾力的な対応が不可
✖(悪貨は良貨を駆逐する:重要なことは後回しにされやすい)グレシャムの法則は該当しない
問15 わが国の自働車産業における「チーム型作業(タスク)組織」に期待される効果とは
リーン生産方式について
>自律的な調整のための積極的な参加が求められるため、コミュニケーションと助け合いの活性化でQWL(労働生活の質)の向上が期待できる。
このリーン生産方式は、「トヨタの生産方式のアメリカ版」
>「ムダのないスリムな生産方式」のこと大量生産方式と異なる
>ジャスト・イン・タイム(JIT)「必要なものを、必要なな時に、必要なだけ作る」
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平成28年度1次試験(企業経営理論)でのキーワードを中心に、キーポイントを探ります。
問11から問15までのまとめです。
問11(1)エレクトロニクス産業の状況について
>電子部品サプライヤーとの関係
●安価な部品調達がグローバルに商社により調達供給される時代となった。この対応が遅れた企業は衰退
●一貫生産が競争面で不利となった
●電子技術が多機能搭載1つに収れんされた結果、どの会社も類似製品を作り、価格競争に落ちいった。
●後発組が部材を安価にグローバルに調達するので、技術的に同じであれば安価な製品にシェアを奪われる
(2)自動車のモジュール生産と生産体制の変化
●モジュール生産の進展とともに、サプライヤーの柔軟な対応が求められる。
●自動車業界ではモジュール化、すなわち大小まちまちの車種でも使える共通部品の組み合わせ技術で価格競争を有利に展開しようという闘いになっている。
問12「機能別組織」「事業部制組織」「マトリックス組織」の特徴
●「機能別組織」は従来型一般的な組織で、スリム、指揮命令系統が一元的、責任と権限が明快で戦略と目的がハッキリ固定している時に有効の半面、権限が上位に集中し、新しい変化に対する対応力に乏しい
●「事業部制組織」は複数事業を展開する会社で、半子会社的に独立性をもって小回りの利く意思決定がメリット。トップは全社的な戦略決定や弱点事業部の経営に専念できる。半面、事業部間の意思疎通が悪く、経理などの重複部門が重く、全社的に最適な戦略を取りにくい欠点がある
●「マトリックス組織」では変化の早い環境で相互依存が高い場合に有効。ただし、摩擦や曖昧さを許容する文化が求められる。 また、大規模プロジェクトのような短期的な集合体を作る業態の企業に設置される。
問13 企業の並列部門間関係の三つのタイプの特徴
トンプソン(Thomson)の組織論で、❶緩く繋がっている部門 ❷ラインで繋がっている部門 ❸密接に互いに関係がある部門の三つに組織を分類して次の表現を使って説明している
①プールされた相互依存関係 ➡それぞれの部門間連携が緩く独自に処理するので、時々に相互依存関係の調整が必要(例:百貨店部門と通販部門)
②連続的相互依存関係 ➡直線的に繋がっており、事前計画やフィードバックのコントロールが必要になる。(例:仕入部門と販売部門あるいは製造部門)
③相互補完的相互依存関係 ➡夫婦のような密接に繋がりがある、又は繋がりを期待されている組織で、時に部分最適が全体を強く動かすリスクがあつため、最もトップの調整を必要とする。(例:旅行エージェントの海外部門と国内部門)
問14 官僚制の逆機能について
「逆機能」とは、ウエーバーの「官僚制組織」におけるマイナス問題をいう用語
優秀な人材と完璧なコントリール化では極めて効率の良い組織(例えは絶対に負けられない戦争のための軍隊)、ただし、通常の民間では望みようもなく、いりろいろな問題が発生しがち。この問題をいう。
>形式主義、セクショナリズム
>繁文縟礼(はんぶんじょくれい)、規則や手続きそのものがいつの間にか目的化し、規則に縛られる
>革新的な計画への弾力的な対応が不可
✖(悪貨は良貨を駆逐する:重要なことは後回しにされやすい)グレシャムの法則は該当しない
問15 わが国の自働車産業における「チーム型作業(タスク)組織」に期待される効果とは
リーン生産方式について
>自律的な調整のための積極的な参加が求められるため、コミュニケーションと助け合いの活性化でQWL(労働生活の質)の向上が期待できる。
このリーン生産方式は、「トヨタの生産方式のアメリカ版」
>「ムダのないスリムな生産方式」のこと大量生産方式と異なる
>ジャスト・イン・タイム(JIT)「必要なものを、必要なな時に、必要なだけ作る」
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平成28年度1次試験(企業経営理論)のキーポイント、今回は問16から問20までのまとめです。
問16マトリックス組織について、中堅ハイエレクトロニクス企業の新製品開発に伴う問題点について
>マトリックス組織とは、企業の代表的な3つの組織の内の1つ。変化の早い環境で相互依存が高い場合に有効。またプルジェクトのように短期的な集合体を作る業態に設置される。
3つとは「機能別組織」「事業部制組織」「マトリックス組織」で、第12問で出題されている。
本問では、変化の激しいIT企業にあって、既存製品のバージョンアップで対応してきた会社の「マトリックス組織」における問題点と特徴です。トップとプロダクトマネージャー(投資計画と利益計画)、機能マネージャー(原価計算と経営資源配分)
>既存製品のバージョンアップでは、ニューテクノロジーの新規製品についていけないこと
>トップが中長期的視点を持たないといけないこと
>機能マネージャーとプロダクトマネージャーの連携と限界を頭に入れておくべきこと
>マトリックス組織でのトップマネジメントとはどうあるべきか。積極的関与すべき事柄があること
問17 創業期の小さい企業から成長段階における課題等について
重要な事項
>多数の機能部門を持つ段階では、規則や手続きなど官僚的組織の構築が必要
☞ただし、官僚制の逆機能が顕在化しないよう注意と改革が必要
>カリスマオーナー会社では、ステークホルダーなど社会的な信用構築が必要
>大きな会社になっていくに必要な制度を整えた統制システムの構築が必要
☞また、集権的な機能別組織への移行も検討する。
問18 リスク管理から危機管理(クライシス・マネジメント)チーム編成へ
組織の危機管理について
>危機管理チームは現場に「何をおこなうべきか」を伝え、「いかに行うか」は現場が考える。
>危機管理チームは、十分な裁量権限を持つ必要がある。
>危機管理チームは、社長以下必要な人材、時には部外の専門家を入れておくべき
>危機発生時に通常情報伝達が困難な時でも、限りなく情報伝達・提供に心がける。
>通常情報伝達ルート以外の情報伝ネットワークを確保できるようにしておく。
問19 RJP(Realistic Job Preview)という「ありのまま」を伝える広報戦略
骨子
>過大な期待や大きすぎる夢をもって入社するリスクを事前に軽減する目的の広報戦略
問20 360度評価の効果について
骨子
>新たな人事評価制度として脚光を浴びている。
>メリットは
●上司が発見できなかった側面を評価できるので、全体的に見て、客観的に評価されやすい。 コミュニケーションの活性化につながる
●自分の評価を知り、「常に回りから見られていることを意識」することで仕事ぶりの改善につながる。 さまざまな情報も入手できる。
●顧客が評価者となった場合は、顧客志向が高まる
>デメリットは
>普通の人が評価するので、 中立的な評価が行われないで{好き嫌い」が鮮明になる場合がある。
>上司が部下の顔色をうかがうようになるリスクがある。
>社員同士の談合が発生した事例がある
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平成28年度1次試験(企業経営理論)のキーポイント、今回は問16から問20までのまとめです。
問16マトリックス組織について、中堅ハイエレクトロニクス企業の新製品開発に伴う問題点について
>マトリックス組織とは、企業の代表的な3つの組織の内の1つ。変化の早い環境で相互依存が高い場合に有効。またプルジェクトのように短期的な集合体を作る業態に設置される。
3つとは「機能別組織」「事業部制組織」「マトリックス組織」で、第12問で出題されている。
本問では、変化の激しいIT企業にあって、既存製品のバージョンアップで対応してきた会社の「マトリックス組織」における問題点と特徴です。トップとプロダクトマネージャー(投資計画と利益計画)、機能マネージャー(原価計算と経営資源配分)
>既存製品のバージョンアップでは、ニューテクノロジーの新規製品についていけないこと
>トップが中長期的視点を持たないといけないこと
>機能マネージャーとプロダクトマネージャーの連携と限界を頭に入れておくべきこと
>マトリックス組織でのトップマネジメントとはどうあるべきか。積極的関与すべき事柄があること
問17 創業期の小さい企業から成長段階における課題等について
重要な事項
>多数の機能部門を持つ段階では、規則や手続きなど官僚的組織の構築が必要
☞ただし、官僚制の逆機能が顕在化しないよう注意と改革が必要
>カリスマオーナー会社では、ステークホルダーなど社会的な信用構築が必要
>大きな会社になっていくに必要な制度を整えた統制システムの構築が必要
☞また、集権的な機能別組織への移行も検討する。
問18 リスク管理から危機管理(クライシス・マネジメント)チーム編成へ
組織の危機管理について
>危機管理チームは現場に「何をおこなうべきか」を伝え、「いかに行うか」は現場が考える。
>危機管理チームは、十分な裁量権限を持つ必要がある。
>危機管理チームは、社長以下必要な人材、時には部外の専門家を入れておくべき
>危機発生時に通常情報伝達が困難な時でも、限りなく情報伝達・提供に心がける。
>通常情報伝達ルート以外の情報伝ネットワークを確保できるようにしておく。
問19 RJP(Realistic Job Preview)という「ありのまま」を伝える広報戦略
骨子
>過大な期待や大きすぎる夢をもって入社するリスクを事前に軽減する目的の広報戦略
問20 360度評価の効果について
骨子
>新たな人事評価制度として脚光を浴びている。
>メリットは
●上司が発見できなかった側面を評価できるので、全体的に見て、客観的に評価されやすい。 コミュニケーションの活性化につながる
●自分の評価を知り、「常に回りから見られていることを意識」することで仕事ぶりの改善につながる。 さまざまな情報も入手できる。
●顧客が評価者となった場合は、顧客志向が高まる
>デメリットは
>普通の人が評価するので、 中立的な評価が行われないで{好き嫌い」が鮮明になる場合がある。
>上司が部下の顔色をうかがうようになるリスクがある。
>社員同士の談合が発生した事例がある
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平成28年度1次試験(企業経営理論)のキーポイント、今回は問26から問31までのまとめです。
☞推薦ブログ「マーケティング教科書(http://www.marketing-theory.info/」
問26 マーケティング・チャネルに関して
(1)マーケティングチャネルとは何か?
最終消費者に繋がっていく直接または間接の手段
●直販・・・・ 0段階(最も短いチャネル)
➡単価高いor購入量多いor顧客が地理的にまとまっている
●小売の外部委託・・1段階
●小売+卸売委託・・2段階(長いチャネル)
➡単価安いor購入量少ないor顧客がバラバラ
●異なる複数のチャネル段階をとる方法があり、選択的チャネルという
マーケティングチャネルには3つある。
1コミュニケーションチャネル 2流通チャネル 3販売チャネル |
1コミュニケーションチャネル
情報の発信と受信
・モノローグ・チャネル(従来型広告など)
・ダイアログ・チャネル(メールやHP等)
2流通チャネル
購買者や利用者向けの流通サービス
・卸売業者・小売業者
・輸送機関・サービス会社など
3販売チャネル
新しい利用者向けのサービス手段
・流通業者や小売業者(流通と同じ)
・新しい取引先開拓のキーマン(情報提供・紹介・推奨)含む。
その他
>チャネル・スチュワードシップとは、流通経路の管理人としてリーダーシップを取って経路選択すること
>チャネル構成員(社外)の動機付けは、一種の企業間取引で次の手段がある。
①強制パワー ☞ 発注者の強いパワーを使う
②報酬パワー ☞ 成功報酬やインセンティブなど特別な報酬を与える
③正当性パワー☞ だれもが認める模範的なリード役となる(かつて米国)
④専門性パワー☞ 専門ノウハウを武器に他者を魅了する、時に提供する
⑤信頼パワー ☞ 普段より厚い信頼関係を築いておく
公平性が大事
☞ 逆にメーカーが特定のチャネル構成員への依存度を高めるとリーダーシップは弱くなる
問27 ❶一物一価の原則 ❷プレステージ効果
>一物一価の原則
●自由な市場での同一市場・同一時点・同一商品の価格は同一価格であるという法則
>プレステージ効果
●広告業界用語:製品の社会的価値を高めるために仕掛ける広告
●マーケティング:購入する事=社会的地位が高い を証明する高価な商品(例:ロレックス)
問28 売り手と顧客の関係性
>CRMプログラム(カスタマーとの関係を上手くやっていく展開)
●顧客ータ管理や分析が必要
●博報堂の例でいうと、試供品のアンケート結果から、さらに顧客タイプに合わせたお勧め商品をメールで配信
>ロイヤルティーカード
●色んな企業や店でやっている「ポイントカード」の類い
>ミルクスキマー
●本来は「牛乳から脂肪分を取り除き脱脂粉乳を作る機械」なので、そのような意味合いの経営用語
>リレーション・リーダーシップ・マーケティング
●顧客管理の手法の一つ「顧客と良好な関係を築いていくことで顧客満足度のアップを狙う手法」
問29 マーケティングリサーチについて
>一般には定量評価(アンケート)と定性評価(インタビュー)があるが、最近は調査手法も多様化している。
>本文では、顧客の中に入り込んで調査する手法についての問題
マーケティングにおける調査法について
●エスノグラフィー(Ethnography:調査対象の人々と生活を一緒に体験することで特性を掴む方法)
●セントラル・ロケーション・テスト(通行人などを特設会場に誘導して、テストに参加してもらう調査手法)
●ニューロ・マーケティング(消費者の深層心理に迫る、たとえば商品イメージを潜在意識に埋め込む)
●フォーカス・グループ・インタビュー(特定のグループを会議室に集め、話し合いをさせる手法)
問30 マーケティング概念(アメリカ・マーケティング協会によるマーケティングの定義)について
Marketing is the activity, set of institutions, and processes for creating, communicating, delivering, and exchanging offerings that have value for customers, clients, partners, and society at large.
マーケティングとは、顧客、クライアント、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・提供・交換するための活動、一連の制度、プロセスである。 |
設問2 マーケッティング1.0*2.0*3.0とは?
変化のフォロアーから社会再生のリーダーへ「マーケティング3.0」の視点
_ | 1.0 | 2.0 | 3.0 |
特徴 | 製品 | 顧客 | 社会価値 |
目的 | 製品を作る | 消費者満足度向上 | 世界をよりよく |
訴求価値 | 機能 | 機能+情緒 | 機能+情緒・精神的 |
コンセプト | マーケッティング | 製品と企業のポジショニング | 社会的ビジョン |
成長対象 | 企業の量 | 企業の質 | 人間 |
例 | トヨタ | ユニクロ | ソフトバンク |
パナソニック | 物より思い出 | 良き社会 |
設問3
>企業のCSRについて
従来型の企業の社会的責任 コンプライアンスや社会貢献活動をさす
>CSV(Creating Shared Value)の基本コンセプトは? ポジショニング?
>マイケル・ポーター提唱のCSVとは?
共通価値の創造のこと CSRと同じく企業の社会的責任のひとつ
社会的ニーズや問題に本業として取り組むこと
問31 ブランド開発戦略
>同一製品カテゴリーにおける新商品ブランド
現商品のブランド力を再評価して、かつ、新商品のブランドネームを作っていく
>異なるカテゴリーにおける新商品
新商品のブランド力を高めるための統一的世界観の構築、ロゴやデザインを統一してブランドイメージの構築を図り、浸透させる
>ブランド名と新商品導入方法
ブランド名・ロゴ・パッケージすべてが他社製品との差別化、優位性をアピールするものでなければならない。
消費者や顧客に良い影響が与えられ、かつ自社製品を選んでもらえるようブランディング戦略を立てる。「コーポレートブランディング」あるいは「商品ブランディング」かの選択など、一貫した方針で細部まで商品戦略(リーテイルブランディング)を推し進める。
問32、問33 ・・・(省略)・・・
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